中国ごくごく一部見聞記

この12月に5年ぶりに中国(西安、青島、上海の3都市)に行ってきました。そこで、日本にいてはなかなかわからない現地の大気汚染と物価について軽~く報告します。まず、大気汚染ですが、西安に到着した翌朝、ホテルから見える外の風景は一面真っ白、視程は50mもない状況でした。西安の冬季は時々濃霧が発生し、とくに珍しい現象ではないとのことですが、懸念されるのはPM2.5ですよね。一応気休め程度のマスクはしておりましたが、地元の情報通に伺うと、「久々の、最大級のPM2.5の発生」であるそうです。
翌日はそこそこ晴れ渡り、視界が確保され、確かに常にこうではないことを理解しましたが、中国の大気汚染の例として日本で紹介される写真の通りに白い「毒霧」が覆っていたわけです。ただし、その渦中にいた実感として、別に目とか顕著に痛くなるわけでもなく、夜に鼻をかむと、鼻水が黒い程度のものでした。「ただちに健康に影響を及ぼすことはない」という表現はこのような状況を意味するのでしょうかね。そして、地元の方々のマスク着用率はざっと見て5%に満たないものでした。
続いて、物価です。時間が許す限り、各地でスーパーやコンビニを見て回りましたが、ほとんどの食品は日本と同等かそれ以上の価格設定であり、当方は驚きを隠せませんでした。さらに仔細に観察していくと、(日本的な常識からは)不思議なことに菓子や乳飲料を含め、工業的な手法で大量生産される商品の方が高めで、手作りのお総菜とかは安めでした。また、青島のスターバックスでキャラメルマキアートのトールサイズを注文しましたが、これが34元(1元=19円で換算して約640円)で、日本より200円も高い価格であるのに、学生たちがフツーにたむろしていました。
この学生たちのアルバイトの時給は、西安では郊外の喫茶店で10元、中心部では15元程度で、青島、上海ではもっと高いそうですが、5年前に聞いた、西安のケンタッキーフライドチキンの時給5元と比較して数倍に上昇してはいます。しかし、当方が学生であったなら、スタバに入ることは絶対にせず、中華風ハンバーガーとも言える「ロージャーモー(具材により異なるが約8元程度)」をお総菜コーナーで買って外で食べるスタイルになりそうです。ちなみに、このロージャーモー、現時点でも日本ではほとんど知られていないようですが、実においしいB級グルメなので、そのうち日本でも流行るかも。(正岡 利朗)

濃霧の日の朝方の西安

ロージャーモー:Baidu百科より引用。