COOL JAPAN おもてなしの心

先日、学生達とともに114たまも会第4部会主催の懐石の会に参加させて頂きました。この懐石の会は、単に美味しい懐石を頂くだけではなく、お食事のマナーも勉強させて頂くことのできる会となっています。毎日の食事の折、丁寧な食べ方を心がけているつもりでも、正しいマナーって意外と学んだこともなければ、知らないものですよね。参加者の皆さまと一緒に、料亭二蝶の美味しい懐石を頂きながら、お箸の取り上げ方、お椀等の食器や懐紙の扱い方等、武者小路千家のマナーに沿って、一つ一つ丁寧に教えて頂きました。
今回、食事に出かける時、また家で食事をする時にも気を付けたいと思うマナーをたくさん学ぶことが出来ましたので、少しご紹介させて頂きますね。
①靴を脱いでお座敷等に上がるときは、新しい靴下を準備しておくこと。
裸足で上がるのはマナー違反と知っていましたが、新しい、あるいは清潔な靴下を準備しておいて履き替えてから出かける、あるいはお座敷に上がる前に履き替える心遣いが必要だということでした。ここまでは気にかけていなかったというのが正直な感想です。
②アクセサリーや時計を外すこと。
食器や一枚板のカウンター等を傷つけることのないように、アクセサリーや時計を外します。特に外食の時には「おしゃれをして出かける」ことを意識し、アクセサリー類をつけていることが多いのではないでしょうか?自分が着飾ることではなく、物を大切にすること、傷をつけないように気を配る ことのほうが、確かに大事ですよね。
③懐紙と袋を準備しておくこと。
食事を残すことはマナー違反ですよね。どうしても食べられない時や、食事が終わった後は食器類を綺麗にしてお返しするために、懐紙を使います。そして、使った後の懐紙を入れる袋も準備しておく必要があります。飽食の時代、ドギーバッグ等も普及しつつありますが、綺麗に食事を頂くことへの意識が欠けていたことを改めて気づくことができました。
皆さんは上記のマナーについてご存知でしたか?
外食の時等には特に、私はお店の方からおもてなしをして頂くばかりで、おもてなしを受ける側にもマナーをはじめ、心遣いが必要であることを見過ごしていたと反省するばかりです。昨今、日本のおもてなしは海外で高く評価されていますが、おもてなしを受ける側の心遣いにも目を向ける必要がありそうですね。今回は学生達とともにマナーを学ぶことができ、本当に良かったと思っています。このような機会を与えて下さいました、たまも会の皆さま、講師を務めて下さいました皆さま、そして何よりお声かけ下さいました、部会長の百々路さま本当にありがとうございました。(津村 怜花)
中條文化振興財団の茶室にて、懐石を頂きながらマナーも教えて頂きました。学生達は少し緊張の面持ちながら、お食事を頂いています。
学生達にとっては初めてでしょうか?懐紙を使ってお椀を綺麗にしています。そして、最後は綺麗になった食器を順番に重ねてお返しする準備をしました。
食後に薄茶を頂いた茶室です。掛物には「喫茶去」という禅語が書かれています。武者小路千家の歴史や茶室の構造についても、中条文化振興財団事務局長の中條さまより教えて頂きました。