マーケティングのお話

皆様、はじめまして!今期より高松大学に赴任してきた新任教員の竹内です。
担当科目は、マーケティングです。マーケティングと聞くと、皆さんはどのようなことを想像されるでしょうか?
「難しそうだな」と考える方もいらっしゃると思いますし、「アルバイトで居酒屋にいるからわかる!」と考える方もいらっしゃると思います。その「難しそうだな」と思う理論面のお話は、私の講義の中で聞いてもらうとして、「何となくわかる!」と思っていただくためのお話を今回は一つ…。
四国で高松の名物といえば、まぎれもなく誰もが「讃岐うどん」と答えると思います。私自身も本場の讃岐うどんを食べる機会が今までなく、赴任してきてから数回、近所のお店を回り、そのコシの強さや弾力、それからボリュームに驚きました。私自身、出身は広島県の呉市という場所です。呉市といえば、そう!戦艦大和が生まれた場所ですね。しかし、それだけではありませんよ!人情味豊かな屋台通りが残っていますし、海だけでなく山も美しく、食べ物もとてもおいしい素晴らしい場所です。ぜひ、ゴールデンウィークは呉市へ!!
…というのは置いといて。呉市は戦艦大和のような戦艦を建造するだけではなく、海軍と港と市民とが一体となって発展した都市でもあります。そんな呉市では、港に着いた船員さんが素早く食事を済ませるように、また、造船所や鉄工所で働く職員が素早く食事を済まして作業にかかれるように、そして、うどん屋では、忙しい方に素早くうどんを提供できるように…と、最初は太かったはずのうどんがどんどんと「細く」なっていきました。そして、それが今でも呉名物の「呉細うどん」として、呉市民の間ではしっかりと残っています。「讃岐うどん」と違ってコシはありません。甘味や醤油やイリコの効いたダシはかかっていません。細くてやわらかく、薄味のダシ汁で頂きます(そしてなぜか、女性でもご老人でも、うどんだけではなく、親子丼や牛丼とのセットをペロッと食べてしまいます…)私自身、このようなうどんを食べる機会が多かったため、「讃岐うどん」には驚いてしまったというわけですね。
それで、うどんの話がどうマーケティングにつながるかって??マーケティングの理論の中に、顧客志向というものがあります。この「呉細うどん」の例に関して、顧客というのは、食事をする労働者にあたります。彼ら彼女ら顧客の意見に耳を傾け、受け入れることによって、「呉細うどん」が生まれたわけです。でも、こんな例って、私たちの身近にもあるのではないでしょうか??
皆さんのまわりには、どんな「マーケティング」がありますか?(竹内 由佳)