まだまだ続く新しい生活様式

公私それぞれのコロナ対応も早や2年近く、この間、政府等からの「お願い」を従順に守り、その上でさまざまな決断、選択を行ってきました。今回の話題は、当方におけるこの2年近くの振り返りです。
まず、公の方ですが、2020年3月頃からとされる第1波の際、本学では卒業式、入学式を簡易な形で実施し、4月から2ヶ月間、学生は在宅学習としたものの、教職員は普段通りの出勤となりました。学内に「コロナ対策会議」が設置され、次々と出される政府等からの連絡への対応に忙殺されると同時に、オープンキャンパスなど当面の本学行事の中止を決定していきました。6月より「大学生活での新しい生活様式」に基づき、対面授業が開始され、さほどの混乱もなく、前期授業終了にこぎ着けました。その後に第2波が来ましたが、主に夏季休業中であったため、本学内で感染者は出ませんでした。
そして、後期が始まり、年末頃より第3波に見舞われるのですが、幸いにも後期授業終了まで学内での感染は起こりませんでした。再び簡易な卒業式、入学式を経て、2021年4月頃より第4波の到来に至ります。この第4波で初めて学内でコロナ陽性者が出たので、ただちに学生をキャンパス内立入禁止とし、当方は防護服を纏った消毒作業に初従事して汗だくになりました。このときには2週間ほど在宅学習に切り替え、感染拡大を防ぎました。以後、感染者がぼつぼつ報告されていきますが、学内でのクラスター発生に至るかどうかを見極めた上で、その都度適切であると思われる措置を執っていきました。
2021年の前期授業が終わり、夏季休業に入り、「東京2020オリンピック・パラリンピック」をネット中継で楽しむのと同時期に、職域接種による2回のワクチン接種も無事完了しました。この間、第5波が香川県でも猛威を振るい、そのために後期授業の最初の2週間は再び在宅学習となりました。これが落ち着いた後、重要な学内イベントでありながら2020年度は中止を余儀なくされた大学祭を、2021年度は、参加を表明したグループが事前に収録・編集した映像作品を大学祭当日に学内放映し、映像によるコンテストを行うという形式で実施しました。本学関係者のコロナ感染も2021年の年末までの合計で2ケタに達せず、そして、そこまでクラスター発生には一度も至らなかったのは幸運であると同時によくやっていたと評価できるでしょう。
続いて、私の方ですが、この間、審査などの官公庁での仕事や学会の理事会でもWeb会議が多用され、初めて経験した2020年6月にはトラブルもなく進行できるところに技術の進歩を実感した一方でものすごく疲れたなどと言っていたのが、現在はすっかり慣れきって、移動する手間が省けて便利だ、ZOOMはサクサク動くがTeamsはもっさりしているよなぁ、などと思っているところです。
職場の歓送迎会は当然中止となり、他の私的な飲み会もこの2年近くは行っておらず、外食も(2021年12月10日改正前の)香川県対処方針の「(4)感染拡大防止対策期」が発出されるとただちに中止しています。飲み会の中止については、車を置いて街中まで公共交通で出て行くのが実に面倒なので、個人的にはさほど悲しくもなく、外食についても、ふるさと納税の返礼品をはじめとするお取寄せグルメの消費に忙しく、とくにする必要は感じていません。
運動については、スポーツジムで週2回の水中ウォーキングを黙々と行い、そして、サイクリングをコロナ禍下での有効な運動手段として見直し、2021年は10回程度アウトドアに出かけました。また、スマートトレーナーを自宅内に導入して、それなりにトレーニング量を増やせております。そのかいあって脚力も多少は戻ってきて、夏には平均斜度8%の屋島スカイウェイを登り切ることができました。
旅行については、本学の長期休業中に予定を立てているのですが、不要不急の県外への移動となるため、感染状況が旧対処方針の「(4)感染拡大防止対策期」以上の場合には取り止めています。したがって、2021年の夏は中止でしたが、それ以外の時期には問題なく実行できました。2021年の年末にも無事実行できましたが、2022年に入り、ただちにオミクロン株による第6波がやってきました。1月中旬現在、「オミクロン株の感染力はデルタ株より相当強く、ブレークスルー感染も起こっているが、多くの場合、症状は軽い」程度のことはわかっているようです。そして、本学でもまた、ぼつぼつコロナ陽性者が出てきています。
香川県に「まん延防止等重点措置」が適用されたのを受け、本学も1月24日以降、4度目の在宅学習に切り替わり、期末試験も期末レポートに代わりました。次のブースター接種の予定は4月以降で、少なくともそれまでは相当薄れてしまっているワクチンの感染予防効果を前提にして行動を組み立てなければなりません。つまり、まだまだ新しい生活様式を粛々と継続する必要があるわけですが、ブースター接種後の状況がどのようであるかは「神のみぞ知る」というところでしょうか。どうか、今年こそはコロナが終息しますように!

正岡 利朗