スマートトレーナーの導入

コロナ禍下、自宅での巣ごもりライフスタイルについて、さまざまな提案がありました。当方の知る限りでも、仲間や親族とのコミュニケーション維持のための「オンライン飲み会&帰省」とか、運動不足解消のための「トレーニング動画」、気分転換・ストレス解消のための「ホームシアター」、「ベランピング」、癒しを求めて「ペット」、自宅内に新たなパーティションを作る「ぼっちてんと」などがあり、さらに、住宅の作り方、住み方にも「ホビーガレージ」とか「ワーケーション」といった変化(の兆し)がありますね。
個人的には、昨年、ホームシアターを中心とした趣味部屋の整備をまず行い、続いて、ゲームシアターを構築し、それなりに巣ごもりライフスタイルを充実させてきたわけですが、ここに来て、もう一工夫してみたい、何よりコロナ禍で一段と増えてしまった体重を少しはダイエットせねば、という動因が働き、この度、スマートトレーナーの導入に踏み切ったのでした。言い換えれば、「自宅内でロードバイクに乗れる」ようにしたのです。
当方には、25年ぐらい前に「ローラー台」をマンションのベランダに置いて頑張ろうとしたのですが、まったく面白くなく、挫折した苦い経験があります。それが、時を経て、スマートトレーナーを装着したバイク上でペダルを漕げば漕ぐだけ、バーチャル空間内で自分のアバターが前に進む(景色が変わる、ヒトを追い抜く)、坂に差し掛かると、ペダルに負荷が掛かり重くなるという、オンラインバイクトレーニング用アプリ「ZWIFT(ズイフト)」などの登場により、インドアトレーニングが画期的に楽しめるモノになったのです。楽しいのであれば頑張れます。それで、続けていれば少しはダイエットになるのではという、安易な目論見を持ったのです。
そこで、その準備を、昨年の年末頃から着々と進めていきました。まずは設置場所の検討です。後部にスマートトレーナーを装着したロードバイクは約1畳余りの設置面積を必要とします。幸い、我が家ではバイクを3台収納している約4畳大の玄関土間にうまく置けました。多くの自宅設置例を見ると、みなさん、書斎やリビングのコーナーに置いたりして、わりと苦労されているようです。そして肝心のロードバイクは、2台あるうちの1台(15年前に購入)をインドアトレーニング専用としたのです。
続いて、検討するべきはプレイ環境です。専用に高性能なグラフィックボードを積んだPCを新たに用意するのは実にムダと感じたので、昨年10月に組んだ、当宅リビング配置の最新鋭仕事用マシンで兼用させることにしました。このマシンから長さ5mのHDMIケーブルとUSB2.0延長ケーブル(及びバスパワー4ポートハブ)を玄関まで伸ばして、マルチディスプレイを実現し、ワイヤレスミニキーボードとマウス代わりのレーザーポインタによりメインマシンをバイクライド中に操作可能としました(なお、PCではなく、スマホを用いてもプレイ可能ですが、当方はPC派なのです)。
ディスプレイには、手持ちの24インチ液晶を活用します。これをライド時の目の高さに合わせ、前方距離90cmの位置に設置するためのスタンドを格安で購入し、イメージ通りに組み立て設置できました。さらに、音声を流すためのサウンドバーを取り付けます。また、インドアトレーニングでは(冬季でも)尋常でない量の汗を搔くので、大風量をぶつけ、カラダを冷却する必要があります。そこで、スタンドの棚板の上に床置タイプの工場扇を載せました。
いよいよ肝心のスマートトレーナーを買うべき時期になりました。比較検討の結果、当方はELITE社のSUITO(¥83,424)という機種を買いました。これで自分にとっては、特別定額給付金の有意義な使い方ができたことになります。モノがあらかた揃ったので、スマートトレーナーをANT+ドングルというデバイスによりPCと無線接続させます。まずはZWIFT、ではなく、「MY E-TRAINING」というELITE社のトレーニング用アプリをインストールしました。こちらをインストールしたもっとも大きな理由は1年間無料だからで、次の理由は「MYリアルビデオ」というメニューの存在です。これは、「世界中のユーザーがアップロードした実走行映像を体験できる」もので、ZWIFTがバーチャル空間であるのに対して実写動画を用いてトレーニングを行うものです。
さて、準備が完了した4月以降、1回当たり30分程度のトレーニングを週に2、3回行っております(夏はさすがに暑いです)が、その際にはMYリアルビデオでヨーロッパ各地の風光明媚な、できるだけ勾配の緩やかなコースを選んでいます。それと時々かける「水曜どうでしょう」などの映像視聴でとりあえず満足してしまい、未だ月額\1,650の利用料金が必要になるZWIFTはインストールしていません。まぁ、道は整備した、ということで、今後の展開に乞うご期待。

正岡 利朗