ゲームシアター実現

ふと思いついたのが、この度の自宅PC新調で余ってしまったパーツの活用法でした。マザーボードもCPUもメモリも電源もグラフィックボードも、それにハードディスクやDVDドライブもPCが1台組めるだけありまして、これに古いPCケース、キーボード、マウスを足せば、物理的にもう1台の誕生は可能です。問題は使途、新調PCでとりあえずなんでも作業はできるのに、なにゆえ古いモノを追加するのか、理由がありません。そこへ追加する理由として浮上したのが「ゲームシアター」というワードだったのでした。

つまり、部屋に設置している120インチのスクリーンにゲーム画面を投影して、サラウンドスピーカーで効果音を鳴らしたらさぞかし大迫力で楽しいんじゃないかということで、まぁ、それが実現したら、確かに「ゼータクな環境」ということにはなるでしょう。しかし、最近のオンラインRPGゲームなどを今のところ当方はやる気がしません。ただし、昔のゲームである「CFS2(太平洋戦線での日米間の航空戦を題材にしたコンバットフライトシム、未だに熱狂的なプレイヤーも多い)」はやりたい、CFS2を大画面に投影して空戦をプレイしたいというキモチはあります。そこで、そのためにだけ、ゲーム用PCを組んでみたのです(なお、その性能は最近のゲームを動かすには厳しいですが、昔のゲームをやるには十分です)。

次なる問題は、プレイするための機器の配置をどうするかとか、HDMIとか音声とかの長いケーブルの配線接続をどうするかなどです。「ゲームシアター」で検索しても、業者のHPでは高価なシステムのイメージを提示するに終始し、実用的な情報はあまり得られないのです。そこで自分で考えるわけですが、プレイ位置とスクリーンが数mは離れていることが必要です。で、まずは設置位置を決めます。ウチの場合は、アニメとかを視聴するためのイスの前にプレイする機器を設置しました(スクリーンまでの距離は230cm)。と言っても、常にそこにあると、足も伸ばせずジャマなので、必要なときだけ収納位置から持ってこられるようにしなければ。そのために活用するのが余り物のキャスター付ワゴンで、幸いPC本体も収まり、十分用を足せますね。

このワゴンの上部にプレイするための機器であるジョイスティック、マウス、(ミニ)キーボードを配置します。ワゴンの天板にはジョイスティックの振動を抑えるために防振シートを敷きます。当方は左利きでプレイするのでそれ用の配置ですが、右利きであれば、そっくり反対にすればよいのです。続いて、ケーブルの配線ですが、業者のPR写真ではその実例は全然出てきません、電源コンセントとか(映像、音声)切替器からPC設置位置まで届く3~5m程度のケーブルを取り回さねばならないのですが。これらを接続していくと、PC周りはやはり雑然となりますね...。

さて、物理的な接続がなったので、切替器を正しい位置にして、PCの電源スイッチを入れます(ちなみにネット接続をしないので、OSはWin XPをインストールした)。無事、120インチスクリーンに映像が出力されました。しかし、画面がなんだかボケボケで、これでは見にくくてしょうがありません、って、気が付いたのが、ウチのプロジェクターの解像度は今どきのPCのグラボならアタリマエの出力である1920×1080のいわゆるフルHDには対応していないってことでした。そこで1280×720程度に画面解像度を落とすと、くっきり文字が読めるようになりました。CFS2も無事起動し、プレイスタート、おぉ、リアル度100%、敵のAI機はエース設定で8機同時に相手するモード(設定上ではもっとも難易度が高く、負荷も高い)で、フツーに戦闘ができていますよ♪ただし、目がかなり疲れるので、あまり長時間のプレイには向きませんね...。

ということで、すべて手持ちのモノを活用して追加投資0円で、ゲーマー垂涎(?)のゲームシアターができ上がりました(もっとも、最近のmade in Chinaのプロジェクターは数万円、スクリーンは数千円とお手頃価格です)。先に述べたように、ゲーム用PCを収納位置から必要になる際に移動させ、1分ほどですべてのケーブルを接続して、電源を入れればすぐに始められるようにする運用スタイルです。ただし、ゲームをプレイしている間は前のめりで、イスの前側にちょこんと腰掛ける体勢となるので、アニメを観るときのようには全然リラックスできませんよ、まぁ、どんなゲームでもゲーム中はそんなもんでしょうが。                                      (正岡 利朗)