「VPI職業興味検査」

みなさんは、VPI職業興味検査をやってみたことはありますか??私は、オープンキャンパスで、高校生を対象に毎回このVPI職業興味検査を実施しています。私の担当課目の授業で、「インターンシップ」や「キャリアデザイン」を受講した学生たちは、この検査をして、自分の職業に対する適性や傾向がわかったという人も多いのではないでしょうか。
今回は、この「VPI職業興味検査」について、ご紹介したいと思います。

VPI 職業興味検査 [第3版]
(Vocational Preference Inventory)

提供:日本文化科学社HPより

この検査の特徴:160の具体的な職業に対する興味・関心の有無の回答から、6種の職業興味領域尺度と5種の傾向尺度(心理的傾向)に対する個人の特性を測定します。職業及び働くことに関しての動機付けや情報収集、キャリアガイダンスでの使用等に適した検査です。
受検者自身が自分で実施・採点できるので、大人数による就職セミナー・ガイダンス等にも活用が可能です。検査項目や例示されている職業は職業情報を調べていくことで、興味・関心から受検者の自己理解が促進されます。

■概要

アメリカで開発されたホランドによるVPIの日本版。6つの興味領域(現実的、研究的、芸術的、社会的、企業的、慣習的)に対する興味の程度と5つの傾向尺度(自己統制、男性-女性、地位志向、稀有反応、黙従反応)がプロフィールで表示。

■対象者

短大生、大学生以上。

■所要時間

採点時間を含めて15~20分程度。

■特徴

160個の職業名に対する興味の有無を回答。実施・採点はカーボン形式で簡便。

■職業興味の6領域

領域名 内容
現実的興味領域
(Realistic:R領域と略す)
機械や物体を対象とする具体的で実際的な仕事や活動の領域
研究的興味領域
(Investigative:I領域と略す)
研究や調査のような研究的、探索的な仕事や活動の領域
芸術的興味領域
(Artistic:A領域と略す)
音楽、芸術、文学等を対象とするような仕事や活動の領域
社会的興味領域
(Social:S領域と略す)
人と接したり、人に奉仕したりする仕事や活動の領域
企業的興味領域
(Enterprising:E領域と略す)
企画・立案や、組織の運営や経営等の仕事や活動の領域
慣習的興味領域
(Conventional:C領域と略す)
定まった方式や規則、習慣を重視する、それに従って行うような仕事や活動の領域

■5つの傾向尺度の名称とその内容

傾向尺度の名称 内容
自己統制尺度
(Self-Control:Co尺度)
自己の衝動的な行為や考えをどの程度統制しているかを示す。
男性−女性傾向尺度
(Masculinity-Feminity:Mf尺度)
伝統的な性役割にどの程度こだわっているかを示す。
地位志向尺度
(Status:St尺度)
社会的威信や名声、地位や権力をどの程度重視するかを示す。
稀有反応尺度
(Infrequency:Inf尺度)
職業に対する見方がどの程度ユニークであるかを示す。
黙従反応尺度
(Acquiescence:Ac尺度)
どの程度幅広くさまざまな職業に関心を持っているかを示す。

オープンキャンパスでVPI職業興味検査を実施していると、面白い結果が続々と現れます。自分では思ってもみなかった結果が出た、とか、なりたい職業と適性が一致してなかった、ということもありました。

性格までわかるので、自分の向いている傾向がわかると、自ずと大学選びや、学部選びの参考になります。みなさんの高校の後輩に、オープンキャンパスに来た時この検査を受けたらいいよ!って、勧めてあげてくださいね。

また、自分らしい働き方を知ることによって、社会に出てから仕事がストレスなくスムーズにできるようになります。ハローワークにて無料で受けることができるところもありますので、3年生は是非受けてみてください。希望者は私のオフィスアワーに来てくれても受けられます。

自分の適性を知って、自分らしい生き方を見つけ、社会に出てからは地域のリーダーに育ってほしいと願っています。(森 享子)