就業力を身につけよう

経営学部の学生には、「地域を元気にするプロ」や「企業や自治体などの組織で活躍する人」になってもらいたいと考えています。それではどのような人がそのような人になれるのでしょうか。社会で周りにいる人と誰とでも仲良く仕事をし、組織で活躍できる人になる、会社や社会を元気にする人になるには、幼稚園・小学校から高校生までに勉強した「基礎知識」と大学の講義で学ぶ「専門知識」だけでは不十分です。それらの知識に加えて「就業力」とか「社会人基礎力」といった力を身につける必要があります。
それでは「就業力」とはどのような力でしょうか。経営学部の授業の中でいろいろな先生が、「社会に出るまでに○○の力を身につけなさい」というような指導をしていると思います。その全体は5年ほど前に数年間の検討の結果まとめ上げた「社会に出るまでに高めておきたい就業力12」というものです。「社会に出るまでに高めておきたい就業力12」の中には以下のような力があります。
1番コミュニケーション能力、
2番ディスカッション能力、
3番自己理解能力、
4番クリティカル思考・調査能力、
5番コンセプチュアルスキル(問題発見・提案・実行力)、
6番プレゼンテーション能力、
7番国際理解力、
8番多文化理解能力、
9番外国語運用能力、
10番ICTリテラシー、
11番数量把握力、
12番会計情報把握能力
の12の力です。
経営学部では授業の中でも上記の就業力12を身につけることが出来るように講義の中に取り入れています。しかしながら、1番コミュニケーション能力、2番ディスカッション能力、5番コンセプチュアルスキル(問題発見・提案・実行力)、6番プレゼンテーション能力等は講義を中心とした授業では指導することが簡単ではありません。そこで「Active Learning」という授業方法を多くの科目で取り入れています。
「Active Learning」では受講生は先生の講義を聴くだけではなく、先生が与えたテーマに関して数人の学生による小グループごとに情報収集と討議を通してグループとしての見解を作るという勉強をします。教育の専門用語でいうとバズ・セッション、アカデミック・ディスカッション、ビジネスゲーム、シュミレーション・ゲーム等の教育方法が取り入れられています。さらにグループとしての見解は1ページ程度のレポートや発表資料にまとめ、まとめが終わったチームから順番に発表します。
このように、「Active Learning」授業では、グループで議論し、グループの見解をつくる・情報が足りなければインターネット等で調査する・検討結果をまとめ発表するという企業のなかで行われている事と同様なことも行っています。(丸山 豊史)
写真はその授業風景です。