トマトゼリー対戦!

当宅の庭には毎年プチトマトを生やす(つまり、伸びるに任せて、気が向いたときに水をやる程度の手間のかけ方)のですが、8月にはヤマほど採れるようになります。そこで、この消費をなんとかしないと。連日の日照でけっこう甘くできるので、ぜひともスイーツに仕立ててみたく、ゼリーを作ったのが6年ぐらい前のこと。その後、いろいろ試行錯誤して、レシピを確立しました(その頃にはクックパッドにもあまり参考例がなく、けっこう自力が頼りでした)。
この自家製トマトゼリーを、お取り寄せした市販のトマトゼリー、「まっかなときめき」(製造:岡山のWAKANA)と「太陽いっぱいの真っ赤なゼリー」(製造:北海道のもりもと)とともに、スイーツ好きの知人(自称:食べる方のプロ)に配り、対戦させたわけです。ま、ブラインドテストとまではいきませんが。この結果、「アンタ、これ、売れるよ!」ということで、その後、5分ばかり、どうやって作った?だの、絶妙な味具合だ!だの、賛辞を聞かされ、悪い気はしませんよね?結局、その2つに勝利できるレベルに仕上がっているらしいです。
ただし、確立したレシピは、当初の「採れすぎたプチトマトを消費する」という目的からはかなりずれてしまっています。プチトマトとゼラチンだけでは、永遠に市販のトマトゼリーの味は出せません(きっぱり!)。例えば、「太陽いっぱいの真っ赤なゼリー」に使用されている原材料は以下のように書いているのです。
トマト、砂糖、オレンジジュース、ぶどう糖、レモン果汁、洋酒、ゲル化剤(増粘多糖類)、酸味料、香料
当方のレシピでも上記に近いような原材料をいろいろ使用しております。違うのは、ハチミツでコクを出し、塩でキレを出していることですね。また、日本でフツーに買える生のトマトでは毒々しいまでの赤いトマト色を表現することはとてもムリで、¥105で買えるイタリアのトマト缶を使用しています(プチトマトは果汁のみ使用)。つまり、実際に自分が手を動かしてみると、「ヘルシー♪」とかいう、消費者が勝手に抱くイメージとはかくも違うことがよく理解できるという話でした。(正岡 利朗)