こんにちは。宇野です。
最近、急に熱くなって若干夏バテ気味です。体調を崩している学生が多いように思われますが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。
さて、今回は、6月16日(土)に行われました本学オープンキャンパスの様子について、特に印象深かったサッカー部のプレゼンテーションの内容を中心に紹介していきたいと思います。
高松大学では、高校生のみなさんに本学のことを知ってもらうため、1年に6回、オープンキャンパスを実施しています。オープンキャンパスでは、毎回、大学全体の紹介の後、各学部・学科の学習内容や学生生活について詳細な説明が行われ、参加者のみなさんには食堂でのランチサービスをお楽しみいただいています。
今回のオープンキャンパスにおいて経営学部では、学生から高校生のみなさんに向けて「デートプラン」を題材として経営学部の学びについて対決形式でユーモア溢れる発表をしてもらった他、サッカー部所属学生からはサッカー部での活動内容について説明が行われました。
写真は、当日のサッカー部について学生から紹介してもらっている様子です。今回もたくさんの高校生・保護者のみなさんにお越しいただきました。
ところで、経営学部では、講義や演習を通した学生の学習活動のみならず、学内・学外における学生の自主的な活動での学びをとても大事にしています。そうした学生の自主的な活動の一つが、今回、オープンキャンパスで発表してもらったサッカー部の活動です。
現在、高松大学サッカー部には、計45名の学生が所属し、吉田監督のもと全国大会出場を目指し、日々練習に取り組んでいます。オープンキャンパスでは、サッカー部の今年の「新たな挑戦」として「学生主体のチーム運営」が開始された点が報告されました。
具体的には、サッカー部では、今年のチームテーマを「自立」として掲げ、これまでと同様のように部長などの役割を設定する他、「分析部門」、「メディカル部門」、「パフォーマンス部門」、「運営部門」、「審判部門」、「用具・グラウンド管理部門」といった6つの部門を設置し、部員一人一人に役割を付与しています。全ての部門内容をここで説明することはできませんが、例えば、「パフォーマンス部門」では、部員が自ら分析部門と連携しながらフィジカル強化メニューを発案、実施したり、プロテインの管理を行っているということでした。発表学生は、こうした部員一人一人の「自立」を目指した新たな取り組みによって、改めて「考える」ということの重要性や部員同士「協力」することの難しさを再認識したと語ってくれました。
冒頭にサッカー部の発表が印象深かったと書きましたが、それは先ほど述べましたサッカー部の新しい取り組みがとても興味深く思えたからです。私自身、スポーツ経営学を教えたり研究したりしていますので運動部活動というスポーツサービスには、すごく興味があります。運動部活動と言えば、学校のグラウンドや体育館に放課後、10人~30人くらいの生徒が集まって、大会で上位入賞を目指して練習に取り組む。日々の練習はと言えば、顧問となった学校の先生が練習メニューを考えてきてくださって、部員たちはそれらメニューをひたすらこなしながら汗を流す。部員のはっきりとした「役割」は、おそらく「部長」が一人、もしくは「副部長」が一人配置される。このような一般的な運動部活動の在り方が想像されるわけです。
このように一般的な運動部活動の在り方を念頭におきますと、本学サッカー部が少し変わった運動部活動であるように見えます。本学のサッカー部には、「分析部門」や「パフォーマンス部門」といった、あたかもプロサッカーチームのような役割分担が行われているのです(プロサッカークラブなどでは、それぞれ有給の専門家が配置されているという点で異なっていますが)。さらに部員一人一人にこうした役割が与えられています。
それでは、一般的な運動部活動と本学の少し特殊なサッカー部を比べてみますと、運動部活動といっても工夫次第でいろいろな運営の方法が可能であるという点が明らかでありますし、そうしますとこのような運営の工夫によって部員一人一人のスポーツへの取り組み方はどのように変わるだろうか、という点が疑問として現れます。私は、中学校でも、高校でも上で示した一般的な運動部活動でスポーツに取り組んで参りました。近くに「分析部門」といった高度な部署を配置した運動部活動で活動してきた友人もいませんでしたので、彼や彼女らがどのような体験をしているのか、明らかではありません。
今回発表してくださったサッカー部の学生のお話を聞いてみますと、本学サッカー部のような部活動では、一般的な運動部活動よりもっとスポーツを深く楽しむことができるのではないだろうか、と考えます。発表学生は、上記取り組みによって「考える」ことの重要性を認識していました。スポーツとは、定められたルールの中、思うようになかなか動かない身体や道具を、考えていることが全く分からない他者と対峙しながら実施される極めて高度な人間の行為であると考えることができると思います。自ら反省しますが、自分自身は、本学サッカー部のようにはっきりと思考しながらスポーツに取り組んでいたような記憶はありません。けれども、自分で一生懸命、試行錯誤を繰り返しながらつくった料理がとても美味しいのと同じように、思考しながらスポーツを行うことは、何も考えずにサッカーに取り組むより愉しいのだろうと思います。加えて、発表学生は、「協力」することの困難性を「再認識」したと言います。一見しますと、サッカー部なのだから、チームプレーで協力し合うことなど当たり前のように思われます。しかしながら、一人一人が真剣に思考し「自立」しているからこそ、ここで改めて、協力することが困難になったのではないか、と想像します。一人一人に自分の考えがきちんとあるから、他者に譲れないことが多くなったりすると、そのようなチームでは、より深いレベルでの「協力」が必要になるのでしょう。総じて、本学サッカー部では、大学生らしい高度なスポーツ実践が図られており、すごいなあと思ったということです。
最後になりますが、高松大学サッカー部は、「全日本大学サッカー選手権」への出場権がかかった「四国大学1部リーグ」の前半戦を終え現在2位と、出場権獲得圏内に位置しています。「四国大学1部リーグ」の後半戦は9月から始まるということですが、一方で、「総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント」への出場に関わる「四国大学サッカートーナメント」の初戦を今週末、7月1日(日)、愛媛県の北条スポーツセンター球技場において、四国大学と高知工科大学のいずれか勝利チームと戦います。ワールドカップも盛り上がっておりますが、ぜひ本学サッカー部の応援をお願いします。試合の情報は、本学サッカー部のHPやtwitterにてお知らせされるということですので、ぜひご覧ください。
また、本学では、2018年には残り3回、オープンキャンパスを実施します。次のオープンキャンパス(第4回)は、少し先ですが7月21日(土)に行われます。ぜひ多くの高校生、保護者のみなさまのお越しをお待ちしております。(宇野 博武)
オープンキャンパス(第3回)の実施