今回は河南省洛陽市に調査にいきました。
ステークスホルダーとは企業が存続するために付き合わなければならない組織の ことです。
ステークスホルダーには、従業員・販売先・購買先・投資家・銀行・監督部門等 の公的機関などがあります。
日本ではこのような関係先との付き合い方はいろいろと研究されていますし、 ルールも比較的明確になっています。
しかしながら、中国では20年前までは国営企業が中心でした。
その後、外国の企業とのと付き合いが増えるとともに、WTOに加盟するなど、国際的なルールを守って経済を発展させようという風になりました。
たとえば自動車メーカは日本やドイツといった外国の企業が中国に進出して生産 を始めました。
しかしながら、その数百倍の数の自動車部品会社の多くは中国民営企業として設 立され、生産活動を行っています。
また、中国企業でも青島ビールとか、白物家電の優れた商品を生産しているハイアールのように民営化された企業が数多く出現してきました。
このように、企業の付き合う組織が対国家組織関連から民営企業になるなど、今までに無い付き合い方が多くなり、国家組織との付き合い方も納税・治安とか衛生基準を守るとかに変わってきました。
また、その大きな流れには人治主義から法治主義へという変化もあります。そこ でこの変化の具体例を調査しようとしています。
この調査は、日本企業が中国でビジネスをする場合にどのようなことに配慮しな ければならないかとか、留学生が中国に帰国して会社を作るときに気を付かなければならないことを明らかにすることです。
写真は日曜日を利用して訪ねた龍門石窟です。
龍門石窟は中国河南省洛陽市の南方13キロ、伊河の両岸にある石窟寺院でユネス コの世界遺産(文化遺産)に登録されています。
北魏の孝文帝が山西省の大同から洛陽に遷都した494年に始まる龍門期と呼ばれる時期に造られ始めました。
龍門石窟の特徴は、その硬さ、すなわち雲岡石窟の粗い砂岩質と比較して、緻密な橄欖岩質であることです。
そのため、北魏においては雲岡石窟のような巨大な石窟を開削することが技術的にできませんでしたので、上の写真のように小さな仏像を数多く造りました。
また、唐代には、魏王泰が褚遂良に命じて書道史上名高い『伊闕仏龕碑』を書かせ、641年に建碑したものがあります。そして高宗時代に、龍門石窟は最盛期を迎えました。(丸山 豊史)
中国企業のステークスホルダー調査と龍門石窟見学