近年、大学では「アクティブ・ラーニング」とよばれる学習スタイルが盛んに導入されています。「アクティブ・ラーニング」とは日本語では「能動的な学習」と言われています。このような勉強方法が盛んになったのにはいくつかの理由があります。
まず第1に、インターネットが発達し、世界中の情報を自由に見ることができるようになりました。
高校や大学で教えている知識はすべてインターネット上で検索することにより見つけることができます。しかし、その検索で得られた情報はある前提のもとでのみ正しく、前提が違うと間違った情報になります。そこで入手した情報を分析あるいは議論して、前提を明確にすることができる力が求められています。
第2に、世の中には多くの情報があります。それらの情報を適切に組み合わせると、新しい商品を作ることや、新しいビジネスの方法を確立することができます。その結果、会社の発展とか大きな経済的利益とかを実現できます。そこでこのような情報を適切に用いる力が求められています。
このような力を身につけるには、今までの代表的な講義方法である、先生の説明する知識を理解するだけの講義よりも、「アクティブ・ラーニング」のほうが、優れています。
「アクティブ・ラーニング」というのは、学生参加型授業の一種であり、グループ学習とか共同(協同)学習と総称されています。
学習グループには、1 回の授業の間だけのインフォーマル学習グループと、数週間続くフォーマル学習グループ、さらに長期に授業期間中続くベースグループ(学習チーム)といろいろなグルー
プ構成があります。
また、学習方法としては昔からいろいろな手法が開発されてきました。たとえば、フリー・ディスカッション、アカデミック・ディスカッション、課題研究、PBL(プロジェクト・ベースド・ラーニング)、ディベート、ブレーン・ストーミング、ケース・スタディ、バズ・セッション、フィッシュ・ボール、ロール・プレイングなど、さまざまな参加型の学習手法があります。
これらの手法を使って、学生が与えられたテーマにそってインターネット、図書館等を使って情報を見つけ、その情報をもとに議論し、結論を求めるあるいは方向性を明確にします。そして、まとめたものを発表あるいは実行に移す。これらに対して教員がコメント アンド アドバイスする。
このようなものをアクティブ・ラーニングと呼んでいます。
経営学部では多くの先生が「アクティブ・ラーニング」を授業の中に取りいれています。ぜひ、そのような授業に参加して、学生同士が議論しながら、みんなが納得する答えを見つける。そして、それを発表する、あるいは実行に移すということを経験しませんか。
別な言い方をすると、アクティブ・ラーニングが大学教育に広がったのは、知識を使える人材を養成することが求められるようになったためともいえます。(丸山 豊史)
アクティブ・ラーニングを経験しよう