急に冷え込むようになってきましたね?この頃、秋用の服やコートを出さないままにメリークリスマスな世の中が訪れているような気がします。
私の出身地である広島県呉市は、非常に温暖…なはずなのですが、気候や地理的要因などが重なり、私の実家のある地域は豪雪地帯です。小学校時代は雪のせいで先生が来れず、授業が雪合戦になったり、もちろん冬場はスタッドレスタイヤをはかせなくては車で外出することもままなりません。恐ろしいことに、3月末でも雪が降るという地域です…。
さて、そんな私の実家の母から、数年前にとある電話が私のもとにかかってきました。その内容は、「今、警察を呼んだ」という非常にシビアなものでした。よくよく内容を聞くと、家のずっと斜め下にある竹藪から『ザクッザクッ…』と変な足音がずっと聞こえてきて怖いということでした。確かに斜め下の竹藪に家はありませんし、電話がかかってきた時間は真夜中でした。絶対に人がいるはずはない!と思い、警察に電話をしたそうです。そして、その結果…警察の方が調べてくださったところ、竹藪の中ではイノシシが走り回っていたそうです。山奥ならではのエピソードですが、母は一人でとても怖かったそうです。イノシシの確認に単独で竹藪に行かされた若い警察官の方、お疲れ様でした。
…ということで、タイトルに戻ります!皆さんがこのタイトルから思い起こすものは、某携帯用ゲームソフトだと思います。しかしながら、現在の日本では、本当の意味で『狩り』を行う人々も少なからずは存在しています。実家に出たような人里に下りてきて迷惑をかけるイノシシを狩る人や、カラスを追い払う人、増えすぎたシカを狩る人、などなど本物の『ハンター』は存在しています。ところが、その人口はというと…少ないですよね。「猟師なんて古臭い!」「動物を殺すなんて!」など、その仕事内容や風貌などから、今の若年層からは遠い存在となっているのが現実です。
そのような世の中で、岡山県にて猟を行い、生活をしている姿をほぼそのままマンガにした『山賊ダイアリー(著者 岡本健太郎)』というものが、出版されたどころか、増版を重ねているそうです。内容としては、カラスを狩って食べた(!?)、とか、イノシシをワナで捕って解体したなどというもので、私にはとにかく目新しく感じます。私も、行きつけの本屋さんでそれを買い、読んでみたところ…何と言いますか、不思議な気持ちになりました。一言でいうと、自分もこういう生活をしてみたいなあと思ったと言いますか、『狩りをしたい!』じゃなくて、『こういう生き方をしたら、また何かが新しくわかるんじゃないかな?』のような気持ちが生まれました。
マーケティングとは、確かにモノを売ることではありますが、その考え方自体は、利益を上げるための組織(会社とか)だけに用いられることはありません。たとえば、「患者の満足できる病院とは?」を求める病院のスタッフや、市町村をあげての観光地づくりなどにも用いられます。そして、私が『山賊ダイアリー』を読んで「こういう生活もありかな?」と感じたように、「ある職業に就く人が少ない状態を改善しよう!」ということも、マーケティングの考え方を用いて、達成することが可能かもしれません。なぜなら、「ある職業に就く人が少ない=魅力をうまく伝えられていない」ということです。そこまで考えられたなら、あとは、「より魅力的に伝えるにはどうしたらいいか?」「この職業に就きたい!と思わせるにはどうしたらいいか?」を考えることが必要となってくるはずです。それって…マーケティングですよね?『山賊ダイアリー』の作者がそのようなことを考えているかどうかは不明ですが、少なくとも、このマンガを通じて、「猟師ってこういうことをしているんだ~」ということを、魅力だけでなく暗い部分も描くことでうまく伝えられているのではないかと思うのでした。
とはいえ、「狩り」をするにはまず免許を取らなくてはいけませんね…。また新しく不思議な目標のようなものが生まれた私だったのでした。 (竹内 由佳)
一狩りいこーぜ!!