「誰もが輝く香川」と大学の魅力

寒かった今年の冬も過ぎ、暖かい桜の季節がやってきました。本学においても3月23日にレクザムホール(香川県県民ホール)で学位記授与式が挙行され、大学・大学院・短大の約270名の前途洋々たる若人がそれぞれの夢に向かって大きく羽ばたいて行きました。
その若人の進路は、地元企業や教育機関など県内就職が大多数を占めています。因みに、本学では早くから地元の教育機関等を目指す学生が多い発達科学部はもとより、一般企業向け就職の多い経営学部でも、毎年7割から8割(多い年は9割)の学生が香川県内で就職しています。この点、他大学を含む「県内大学卒業生の県内就職率」(香川県調べ)は43.3%(令和2年度)であり、相対的に見て、本学は地元企業に即戦力となる人材を多く輩出し、地域経済の活性化に貢献していると思います。
なお、香川県は人口減少問題の克服・地域活力の向上等の課題に取り組むため、「『みんなでつくるせとうち田園都市・香川』実現計画」を策定(令和3年10月)しています。その基本方針の一つに「誰もが輝く香川」が掲げられ、「県内大学等と地域との連携を深めることにより、県内での就学や就業の促進を図るための県内大学等の魅力づくりを進める」こと等が重点施策となっています。上述した「県内大学卒業生の県内就職率」を52%(令和7年度)へ引き上げるのが数値目標です。
本学経営学部では従来から、地元経済団体等と連携したキャリア教育に力を入れており、1年生から「キャリア開発」等を開講して学生が自己を理解し、就きたい職業を考える機会を提供しています。また、2年生から「キャリア開発演習」や「インターンシップ」で実際に職場を体験し、地元企業を知るとともに勤労観や職業観を醸成しています。昨年末には地元の女性経営者と交流し、会社の経営理念や働く意義等について率直な意見交換を行いました。最近は、インターンシップ先で地域課題を発見し、解決策を考える事例も出てきています。
こうした地域との連携を強化することにより、本学の魅力がさらに高まるとともに、学生の皆さんが地元就職等を通じて地域経済の活性化に一層貢献されることを大いに期待しています。

蓮井 明博