月日が経つのも

早いもので、当方が教員生活に入ってからすでに25年が過ぎました。短大の秘書科に配属されたのですが、研究室担当の学生は1学年20人で計40人。わりと張り切って、元気も有り余っていたので、授業以外にも就活指導とか課外活動(陸上サークル)とか、バンバンやってました。とくに就活指導では、面接指導で女子学生をとことん追い詰め、多くのヒトが泣いていました...。
最近も、基本的姿勢は当時とあまり変わらないと自分では思えるのですが、実質的な就活指導はほとんどしていません。キャリア支援課が当時とは比べものにならないくらい充実しているのと、時代の変化とともに、学生さんを追い詰めるようなことはできにくい環境になったからです。当時の学生が流す涙は悔し涙、「畳の上の水練」で自己満足に終始することなく、自分の現在の客観的実力をイヤというほど確認してもらい、その上で内定をもらえる程度に向上させるという手助けをしているわけで、長い目でみたらおトクだと思えるのですが...。
さて、その当時に担当した学生さんの中には、わりと社会で活躍されている方もおられ、その中の1人に「なぁ~ちぇ」という料理教室を主宰している池田奈央さんがおられます。一部上場の企業に勤めていらっしゃったのですが、25歳ぐらいに「やっぱり自分の好きなことを極めてみたい」と料理の道に入り、まず、ケーキ教室(+宅配ケーキ)を起業しました。そして、ケーキから野菜をよく使う料理に主力を移し、現在は香川県の食イベント等で重要な役割を任されることも多いようです(実績については、http://na-che.com/に詳しい)。
なんかとりとめもない書き方なのですが、なぜこんなことを書いたのかというと、現在担当している大学院1年生(中国人留学生)が「宅配ケーキ等で起業したい」という将来の希望を持ち、これを修士論文のテーマとすることがようやく確定したからなのです。聞くところによると、最近の中国では(わが国の市販品からは想像もつかない)「食アート」とでも呼べるような意匠を凝らしたケーキが、店舗を構えないケーキ職人によりネット注文で宅配されるという状況がアタリマエとなっているという興味深い状況があるようで。それならどうせ日中比較もするであろうから、参考までに、久々(1年ぶり)に池田さんに事業の状況など聞いてみるかと思ったからなのでした。(正岡 利朗)
※ネットで「China delivery cake」で画像検索すると、デザイン性豊かなケーキ群を見られます(「宅配 ケーキ」の結果も負けてない?)