会議システムを活用したインドネシア向け国際授業

平成26年度に日本へ留学した外国人留学生の数は、およそ18万人といわれています。また、留学生の出身国も大きく変遷しており、一昔前までは全留学生の70%と多かった中国や次に多かった韓国からの留学生が減っています。現在では1番多いのは相変わらず中国ですが、留学生全体にしめる割合は70%から50%に減少しました。2番目に多い国はベトナムで15%、以下韓国9%、ネパール6%、タイやインドネシアからはそれぞれ2%など、非漢字圏からの留学生が著しく増えています。高松大学にも毎年中国やベトナムからの留学生を迎えていますが、今年はインドネシアから2人の留学生が3年生に編入してきました。
そこで、このような日本への留学を目指す学生にとってより良い日本語の学習環境の提供を遠隔授業という形で始めました。この学習環境を活用することにより、来日時の日本語レベルを高めることが出来、日本での生活や経営学部での授業にスムーズに適応出来るようになることを期待しています。
それでは経営学部で行っている国際授業のシステムを簡単に説明しましょう。遠隔授業システムの中心に置くシステムは国際会議システムです。国際会議システムとは、世界中どことでも通信費無料でテレビ会議をすることが出来るシステムです。経営学部ではこのシステムを活用し、授業をインターネット用webカメラで撮りながら、その映像と音声を国際会議システムを介してインドネシアへ送り、インドネシアの学生に受講してもらっています。
(下の写真はパソコン、webカメラなどのセット状況です)
この国際授業システムはまだ開発中のシステムです。たとえば、板書した文字を海外から読めるようにするにはどのような画角がいいのか、授業中におきる海外からの質問をどのように先生に伝えるかなど、授業の進め方も試行錯誤しながら改善しています。加えて、状業内容も「初歩の日本語」の授業だけです。しかし、今後は経営学をはじめとする様々な分野の授業をインドネシア以外の国の学生にも受講してもらい、日本に対する興味を持ってもらったり、日本の魅力に触れてもらい勉学に励もうという気持ちになってもらえればと思っています。
下の写真は「初歩の日本語」の授業風景です。
また、今年度の後期から3年生が受講するベンチャー経営論にて、ヤシ砂糖ビジネスの立ち上げを行います。このビジネス展開の一環として2,3年生には海外研修としてインドネシアを訪問し、ヤシ砂糖の輸入のための打ち合わせに同席する等、ビジネス立ち上げを本格的に実践していきます。このようなビジネスにも国際会議システムを活用し、海外の人々との事前の打ち合わせや会議等ができるよう準備を進めています。
また、これらの授業をうけてみたい人は授業登録をして下さい。また、授業登録を出来ない人はぜひ先生に申し出てください。(花城 清紀)