お知らせ
キャンパスライフ

「香川県障害者芸術祭2025作品展」のお手伝いをしました!(美術研究室)

 皆さん、こんにちは。保育学科の辻野です。先日、私が香川県障害福祉課からの依頼で、作品選考や展示等で関わった「香川県障害者芸術祭2025作品展」。その作品展で、うちの美術研究室の学生たちが飾り付けのお手伝いをした様子(10月12日㊐)、そして芸術祭開幕初日の様子を今日はご報告します。

 この香川県主催の「香川県障害者芸術祭2025」は、瀬戸内国際芸術祭の開催に伴って3年ごとに行われています。今年は、10月13日㊊・14日㊋にサンポート高松で開催されました。私たち美術研究室では、障害のある方々が制作した作品の芸術理解を深めることを目的に、アートボランティアとして作品展会場である市民ギャラリーの飾りつけをしました。保育学科が毎年冬に保育実習でお世話になっている障害者福祉施設からも多くの作品が出品されています。今年は200点近い作品の応募がありました。

 前日に、移動式の壁でレイアウトされた広い市民ギャラリーに作品が搬入され、会場の床に絵画やオブジェ等の作品が配置されました。そして10月12日㊐は、朝から美術研究室の学生も加わり、みんなで飾りつけをしました。壁に平面作品を掲げていきます。

 

 来館者の目線の高さを想定した床から130㎝の所に目印を付けて、作品の中心の高さをその130㎝に合わせて絵を掲げ、統一感を出します。また、出来るだけ絵と絵の間を同じ間隔に配置していきます。

 額に入っていない大作の絵は、直接壁に虫ピンを使って打ち込んで固定します。しっかりと水平になるように気を付けて作業をしなければいけません。

 最後に作品タイトルと作者名が書かれたキャプションを作品と同じ作者かを確認しながら貼り付けていきました。

 その後ライティングの設定をして会場設営はほぼ完成です!すっきりと鑑賞しやすい空間になりました!

 会場入口には、英明高等学校と特別支援学校がコラボして作った看板を兼ねた巨大な入場ゲート、そして、前回の作品展で作られた完成度の高い大きなオブジェ「キラリちゃん」が運ばれて来ました。どちらも表面に障害者の方が紙に描いた絵や文字が埋め尽くされています。殺風景な会場入口が一気に華やかになりました!すごい!

 ゲートにロープが張られて、飾りつけは終了となり、その日は解散。みんなで力を合わせてテキパキと作業をしたので、前回よりも大幅に早く終わることが出来ました。

 ここからは、香川県障害者芸術祭2025が開幕した10月13日㊊の様子をお伝えします。

 当日は、気持ちのいい快晴の朝を迎え、2階・3階から障害者施設で作られた100本以上?の長い「さをり織り」織物が風に揺られています!大勢の方々が行き交っていました。1階デックスガレリアのエリアにはステージも設けられ、11時からの開会式では、香川県知事からのご挨拶もあり、演奏会、ダンス、ファッションショー等が行われました。その他、はた織り機が十数台並べられての「さをり織り」体験、自由に色を塗ってオリジナルなバッグを作るワークショップ等で皆さん楽しまれていました。

 作品展でも大勢の方々に来場していただき大盛況でした。

 もっとも注目を集め、多くの鑑賞者が集まりざわめいていたのが、上の写真右側のトラを描いた作品です。

 今回初出品の方で、0.02㎜のペンを使って点描で描かれた作品です。虫眼鏡が必要な本当に細かい作業でどこにも乱れのない超絶技巧です!

 左の作品のタイトルは「くるま」。タイヤがいっぱい!? 右側の作品は、今回出品された中で最大。切り貼りされています。ライオンを描いたド迫力の大作です。

 魚や哺乳類をテーマにした、思わずにんまりする楽しい作品たち。

 個性的な立体作品もたくさん出品されました!

 障害者の方の作品を観て感じたことは、やはりそれぞれの方々の強烈なこだわり、集中力、持続力のすごさです。それによって個性が際立ち、バラエティ豊かな見ごたえのある展覧会になったと思います。

 この素晴らしい展覧会が、短い2日間だけということが誠に残念ですが、また3年後の開催を楽しみにしています!展覧会を含めた芸術祭開催に関わった多くの方々、作品制作指導や搬入搬出に携われた障害者施設の方々、そして飾り付けを手伝ってくれたうちの美術研究室の学生たち、本当にお疲れさまでした!