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キャンパスライフ

連続講座で絵具を作りました。

1年生の科目「保育職基礎演習II」では、連続講座(前期・後期)を2回設けています。保育学科の教員が、集中講義のように短期で講座を設定して、学生はその講座の中から興味・関心に応じて2講座を選択して受講します。9講座あり、例えば「思考力と表現力」、「保護者理解」、「哲学的なことをしよう」、「音とリズムで遊ぼう!」、「描画材料(絵具等)の組成」などです。
今回は、「描画材料(絵具等)の組成」の中で、透明水彩絵具を作りました。その様子を紹介します。

  材料は、顔料とアラビアガム、グリセリン、水、防腐剤、防黴剤(ぼうばいざい)を用意します。顔料は、学生が3名ということもあり、コバルトブルー・ディープ、パーマネントイエロー・レモン、ビリジャンを選びました。
まず、膠鍋(にかわなべ)に水を入れ、アラビアガム60gを入れます。膠鍋とは、膠を溶かすための鍋です。また、膠(にかわ)とは、古代から用いられている接着剤(現代のボンド)です。動物のニベやクズを煮てできた、その上澄が膠です。のちに冷やして固めたものが売られています。膠を入れた鍋を湯煎にし、少しずつかき混ぜながら溶かします。完全に溶けてしまうには、30分ぐらいかかります。

 溶けたら不純物を取り除くために、ガーゼで漉します。漉したらカップに入れ、水の割合に応じたグリセリンや防黴剤(ぼうばいざい)、防腐剤を入れよくかき混ぜたらメディウムの完成です。ここで言うメディウムは、アラビアガムやグリセリンなど混ぜたものを指します。

 ガラス板の上に適量の顔料を出し、メディウムを少しずつ入れヘラでよく練ります。一通り顔料が混ざれば絵具の完成です。

 こちらの学生は、大理石の上でビリジャンの絵具を作っています。メディウムは、時間が経つと粘りが出て混ざりにくくなるために、手早くかき混ぜる必要があります。

 完成したオリジナルの絵具で、早速試し塗りです。透明水彩絵具なので、固まっても水に溶かして使えます。 学生も絵具を作ることが経験できて、今後の造形活動に生かされると思います。