お知らせ
授業内容

「子ども×アート!可能性無限大!」NPO法人アーキペラゴの方々から講義を受けました。(6月20日)

多彩な保育活動を創出する保育実践力とは? ―芸術士の活動をヒントに― をテーマに、NPO法人アーキペラゴの三井文博理事長、芸術士の山田茂さんと藤田優香さんを外部講師としてお招きし、アーキペラゴについて、そして芸術士の活動について詳しくお話を聞くことができました。

アーキペラゴは、2009年に設立され、高松市を拠点に数多くの社会教育の推進を図っている団体です。その中で芸術士の派遣事業があります。香川県内の幼稚園や保育所へアーティストである芸術士を派遣し、アートを通じて子どもたちの興味や芸術活動のサポートを行っています。

理事長の三井さんからは、レッジョ・エミリアで実践されている教育の「子どもたちの100の言葉」を紹介されました。そして、大人の都合であれをやってはダメ、これをやってはダメ、これをやりなさい、あれをやりなさいと縛られ型にはめた活動ではなく、子どものやりたいという気持ちや自由を尊重してあげる。そして、柔軟に対応できる多様性を持った人間に育って欲しいという考えのもと、子どもたちの非認知能力を高める活動をしているとおしゃっていました。

アーティストとして活動されている芸術士の山田さんは、子どもたちに自分の表現に出会えるような多くの選択肢を用意し、いろいろな素材に触れてもらい、「太陽に当てると泡がきれいだよ!」というような新たな発見に結び付け、正解・不正解がないもの、心がほぐれるもの、美しいもの、楽しいもの、ワクワクするもの等、アートを通して様々な経験をさせたいと話されていました。

小学校の教員免許、保育士資格を持つ芸術士の藤田さんは、経験された教育現場で「不思議なShould」を感じたという話がありました。「こうさせないといけない」「ちゃんとした大人でいなきゃ先生になれない」「子どもたちを統率できる人でいなきゃいけない」などなど、ゴールが明確に設定されている世界で、時に「目の前の子ども」が見えなくなってしまいそうな時があったそうです。そして、Shouldでかためられた環境で育てられた子どもたちは、やわらかいものの見方を持った大人になれるのか?という疑問を抱き、Shouldではない世界で子どもたちにのびのびと活動してもらいたいとおっしゃっていました。

最後に、この芸術士活動の魅力ややりがいを知ってもらうための「芸術士インターンシップ生募集」のご案内もありました。

今後学生が「探究活動」の時間に、芸術士さんが保育所や幼稚園で活動されている現場でお手伝をさせてもらい、アートを通して子どもたちと触れ合える経験を積み重ねていってくれることを期待しています。

NPO法人アーキペラゴ理事長の三井様、芸術士の山田様、藤田様。お忙しい中、芸術士の活動や思いを熱く語っていただきまして誠にありがとうございました!