皆さん、こんにちは。保育学科の辻野です。
今年度、私は香川県からの依頼でサンポート高松〈市民ギャラリー・コミュニケーションプラザ〉で開催された「香川県障害者芸術祭2022作品展」(11月6日㊐・7日㊊)の企画運営に対する監修と市民ギャラリーでの作品展示に初めて携わりました。この作品展は、瀬戸内国際芸術祭に合わせて3年ごとに開催されています。
今日は、その報告①として、11月4日(土)の飾り付けの様子をまとめてみました。
障害のあるアーティストたちの公募展として、今年は270点以上の作品の応募がありました。その後、展示場所として市民ギャラリー・コミュニケーションプラザの2カ所に振り分けられました。
今回の監修・作品展示を任された私と野辺信次氏(善通寺希望の家・生活支援主任)、千田豊実氏(美術作家)の3人は、市民ギャラリーの展示を担当します。
11月4日(土)早朝にトラックに積み込み、会場で9時から搬入・セッティングが始まりました。
最初は、間仕切り壁のないがらんとした市民ギャラリーの広い空間ですが、絵画やオブジェ等の150点を超えるたくさんの作品を展示しなくてはいけません。梱包された箱やクッション材等から作品をそれぞれ取り出し、壁に立てかけ作品を床置きして配置のイメージを膨らませます。

その後、可動式パネルでどのように空間を区切っていくかを検討しました。

間仕切り壁を作って作品を展示していく際に、以下のようなポイントに注意して配置をしていきました。
- 会場入口正面に大きなパネル三枚の壁(今回はパネルの間を少し空けて向こうが見える配置)を作って、大変印象深くて強烈な個性を放つ作品を展示する。
- 入口の両脇は、ガラス面があり、平面作品を掛けられないのでオブジェ等の立体作品を床置きや台座(私が作った自前の展示台10台)に置いて空間づくりをする。
- 数あるマスクの作品群は一カ所にまとめて展示する。振り返ると突然現れるように。
- 大きな平面作品は、できるだけ遠くから見られるように空間を作る。
- テーマや色合い等の似かよった作品はまとめる。
- 隣り合った作品が、お互い主張しあいケンカしないように注意する。
- 車いすの鑑賞者もいるために人の動線に注意する。

今日は、メンバー3人でできるところまでやろうと、一部の壁面は、壁最上部から吊るしたワイヤー・フックに作品を掲げていきました。
当然のことながら、私たちメンバーに託された使命として、とにかくそれぞれの素晴らしい作品がより美しく見えるように、そして鑑賞者がゆったりと落ち着いた気持ちになる空間づくりを心掛けました。
次の日は、うちの美術研究室の学生たちにも手伝ってもらい、さらに鑑賞しやすい空間にしていきました。その様子は、飾り付け②として次回報告しますのでお楽しみに!
辻野栄一(保育学科・教授)