お知らせ
授業内容

「保育の表現技術発展演習」 クロッキーで友達を描く

2年生後期の授業「保育の表現技術発展演習」は、1年次の「子どもと造形表現Ⅰ・Ⅱ」と「子どもと音楽表現Ⅰ・Ⅱ」を発展させた内容で、公立園の幼稚園教諭、保育士、保育教諭をめざす学生の実技(音楽部門・美術部門)に特化した公務員試験対策の授業です。

10月7日に行われた美術部門の授業では、友達をモデルに「クロッキー」をしました。クロッキーとは、「人物や動物を素早く的確に捉え、描くこと」です。

今回は、実技試験のデッサン——それも非常に短い時間でデッサンを仕上げることを想定した実技試験の対策です。短時間でモノを観察し、手を早く動かして表現するクロッキー力を養う活動です。

細かなところにこだわっていると時間がかかります。そこで勢いのある単純な線で強弱を付けながら表現します。

学生たち全員がクロッキー経験はありません。ジャンケンでモデルを決め、最初は20分間の立ちポーズで行いました。描画者は、それぞれ八つ切りのケント紙に濃いめの鉛筆(4B)を使ってバランスよくレイアウトすることを心掛けながら描いていきます。

最初は、戸惑いながらおどおどと描いて、なかなか鉛筆が進みません。対象物を視覚で捉えて素早く手を動かして描くのは難しいですね。どうしても上から下に描いていくために、プロポーションが頭でっかちで、下がつじつま合わせの短足によくなります。モデルを見て、画面に目を移して描く際に、頭を動かさず目だけを動かして描くことも正確に形を捉えるテクニックです。

その日は4ポーズ描きました。一人ひとりモデルは代わり、立ちポーズだけでなく、座りポーズや作業台に寄り掛かったポーズで、20分、20分、15分、10分と徐々に時間を短縮していきました。

手を早く動かして描く要領が分かれば、10分でも十分細部まで描くことができるようになっていきます。手の指や顔の細部の表現方法を学んで、描くことに慣れてくると線に強弱や勢いが出て来て、魅力的な絵になっていきます。

次回もクロッキーを行います。最後5分まで短縮して素早く描いていく予定です。