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授業内容

レリーフ製作「おさかなをつくろう!」(美術研究室)

美術研究室では、7月に「レリーフ製作」を行いました。その第二弾です。
前回は、石こう取りのやり方を知ってもらうために「手形」を取りました。
今回は、創作活動として「魚」をテーマにそれぞれの学生が考えた形のレリーフを作りました。
使う材料は、前回の「手形取り」と同じ土粘土と石こうです。やり方も基本は同じです。わかりやすく言うと和菓子の「たい焼き」の作り方をイメージしてください。たい焼き器の金型を粘土で作ります。そこに石こうを流し込んで、固まったら取り出すという方法です。

まずは、それぞれの学生が自由な発想でデザイン案を考えます。

そのデザイン案を基に、たたいて平らにした土粘土の板に形を取っていきます。

下の写真のように魚の体が膨らんでいるようにするには、粘土を削ってくぼみを付けます。

この型作りの難しいところは、粘土を押し込んで引っ込ませると、できた石こうのレリーフは出っ張る。反対に粘土を盛り付けると、できた石こうは引っ込んだ形になるという凹凸が逆転します。それを想定して型を作っていかなければなりません。
釘、ボルト、ペットボトルのキャップ等の硬い素材を使って、粘土に押し込み模様を作ります。

だいたい形ができると魚の輪郭線に沿って3㎝ほどの高さの土手を作ります。これが石こうを流し込んだ時の厚みとなります。

粘土の型は、これで完成です。

その型の中に溶いた石こう(水と石こうの配分/1:1が基本)を流し込みます。最初は、細かい凹凸まで石こうが入り込むように指先で石こうをつまんで、弾き飛ばしながら粘土を覆っていきます。

全体が石こうで覆われたら、残りの石こうを流し込みます。作った石こうを全部流し込まずに、2割程度補強材を入れるために残しておきます。
その後、補強材としてスタッフという植物繊維を残った石こうと絡めながら、先程流し込んだ石こうに埋め込んでいきます。石こうだけでも硬いのですが、衝撃を与えた際にパキン!と割れるので、繊維が石こうと絡むことで薄くても丈夫なレリーフになります。

これで石こうの流し込みは終了です。
その後、30分以上時間を置きます。石こうと水が化学変化を起こして温かく熱を持ちながら硬化していきます。

硬化したのを確認後、粘土をほじくって、取り出します。
石こうの「おさかな」が完成です。
今回は、壁に掛けられるように輪っかのアルミの針金を上部に付けました。

チョウチンアンコウ?たらこ唇?人の顔のような?
おもしろい形の個性的な「おさかなたち」ができました!

9月に入ってから(石こうをしっかり乾燥させて)アクリル絵の具を使ってそれぞれカラフルな色で着色していきます!