お知らせ
授業内容

2021年教育実習振り返り(前編)

高松短期大学保育学科では、幼稚園や保育所、認定こども園の「先生=保育者」になるための幼稚園教諭免許状と保育士資格を取得することができます。それらの資格免許を取得するためには、学内の講義や演習などの授業に加えて、必ず実習に行かねばなりません。実習は、幼稚園で行われる「教育実習」と保育所や認定こども園、福祉施設で行われる「保育実習」があり、それぞれ2週間ずつの計10週間に及びます。保育者になるために必要なことを実際の現場で学べる貴重な機会で、それまでに学んだ知識を現場でどう活かすかが問われます。大好きな子どもたちと一緒に生活や遊びを共にできる期待や喜びがある一方、緊張する場面や自分が保育者として向いているかどうかの厳しい現実に直面するのではないかという不安な部分もあります。それでも、これまで少しずつ経験を積み重ね、準備万端と覚悟を決めて、学生は実習に臨みました!

そこで今回は、幼稚園での教育実習の振り返りを紹介します。教育実習は2年生に入ってから、2週間の実習を2回行います。教育実習では、大きく分けて4つのことを行います。

 

「観察」…幼稚園の一日の生活、子どもたちの様子、担任の先生の指導や援助など、全体的な実態把握をします。

「助手」…担任の先生の補助として様々な手伝いをして、子どもたちに関わる中で自分が保育者としてどのように動くかをつかんでいきます。

「部分指導」…保育指導案を作成し、朝の集まりや遊びの一コマ、昼食時や帰りのひと時など一日のうちの一部分で、自分が保育者として保育を進めていきます。

「全日指導」…朝の登園から降園時間までの保育指導案を作成し、担任の先生に代わって一日の保育を行います。

この他、「研究保育」として、他の先生方や実習生も参観する中で保育を行い、全員で振り返りをする研究的な保育も行います。

 

このように説明すると、とても大変だと感じるでしょうが、少しずつ慣れていけるよう、1年生の後期には「観察参加」の授業で、週1回、午前中を園で過ごし、子どもの様子を見たり先生方の助手をする機会を設けています。また、指導案の書き方指導や実際に作成してみることも、様々な授業の中で経験できるようにしています。

実習前は、準備しておくことや学ぶことも多く、ほとんどの学生が「自分にできるだろうか」という不安を感じています。保育は「必ずこうしたらいい」という正解があるものではないので、この不安は当然のものです。私たち教員は、「今まで頑張ってきているから大丈夫」と、背中を押しながら留意しておくこと等を細やかに伝えるようにしています。

実習初日や二日目までは緊張した面持ちですが、日を重ねるにつれ、担任の先生の指示を聞き、自分から様子を見てきびきびと動く姿が見られるようになります。毎日の記録や指導案の作成や教材準備もするので、精神的には厳しいと感じることもあります。それでも、出来るだけ実習前に準備をするように進めることで、負担感は軽くなるようです。

実習後、短大に戻ってから実習の大変だった話も聞きますが、それ以上に子どもたちと過ごす楽しさや充実していた毎日などをどの学生も熱く語ってくれます。特に、子どもたちと別れるのがつらく、また会いに行きたいという声を聞くと、ずいぶん保育者らしくなったと感じて、とても嬉しくなります。

今年度は特にコロナ感染症対策を実施する中、実習生の受け入れに対する不安もあったと思われますが、未来の保育者を育てるために快く実習を実施してくださった各園には心より感謝しています。大学の座学だけでは感じることのできない、保育現場ならではの雰囲気を味わいつつ、子どもと触れ合う喜びが感じられる実習は、学生が大きく成長する機会であると感じています。

後編では教育実習を終えた2年生の声をお届けします。

近日公開なのでお楽しみに!