
こんにちは。保育学科の辻野です。先日、保育学科の学生2名が、西春日保育所で行われたベテラン芸術士の「ぴんちゃん」こと、松尾由美さんの芸術士活動に参加させていただきました!
参加にあたって、前もってぴんちゃんさんから、学生2人に「汚れてもいいような服装で、着替えも持って来てください!」との連絡がありました。はて?どんな活動になるのかな?私もぴんちゃんさんとは面識がなくて、初めてお会いします。
7月17日当日。早めに園に行って、まずは園の職員の方々、ぴんちゃんさんにごあいさつ。そして材料となる大きな白い布やブルーシート、絵具やたらいなどの道具を園庭に運び込みました。今日は外での活動のようです。
活動の前に打合せです。ぴんちゃんさんから学生に言われたことは、「危険なこと以外は、これをやってはいけないとか、これをやりなさいという声かけはしないでください。子どもたちのやりたいように何でも自由にやらせてください!」でした。その後、園庭でブルーシートを敷き、その上に大きな長細い白い布を広げました。また、絵具やたらい、ボトルなども脇に置きました。
この日も朝から強い日差しで大変暑く、子どもたちが熱中症にならないように十分気を付けなくてはいけません。今日、活動するのは5歳児のクラスです。子どもたちが園庭に出て来て、熱中症対策のために最初にシャワータイム!

「好きな色を使って、この白い布に何でも描いていいよ~!」という掛け声で始まりました!


ボトルの中に入っている絵具、水と絵具が入ったたらい、棒の先に丸いスポンジが付いた筆、それらを使って自由に子どもたちが描き始めました。 まだまだ、子どもたちはぎこちなく手さぐりで色を付けているようでした。いつも(芸術士活動は月に1~2回定期的にあるそうです)と違って今日は知らない人(学生Aさん、学生Bさん、私)が3人加わっているので少し緊張していたのかな?
「壁にも描いてええよ~!」の一言で、一部の子どもたちは壁にも塗り始めました!


マンホールも真っ赤にしちゃえ!絵具は水で洗い流せるから大丈夫。
おっとっと!学生Bさんの服にボトルから放たれた絵具のシャワー!!!もう服はキャンバス状態です。学生Bさんとの会話で、子どもたちの心もだんだんとほぐれ、やりたい放題になってきました!おもしろい!

担任の先生も一緒になって段ボール箱に赤い絵の具を手で塗りたくっています!


子どもたちが、五感をフル稼働させて楽しんでいますね。もう何でもありの世界です。
ぴんちゃんさんも自らたらいのお風呂に入って「気持ちいいね~!」


ぴんちゃんさんの顔にもぶちゅ~!
子どもたちと同じ目線でどころではなく、子どもになりきって、子どもと一緒にはしゃいで楽しんでるベテラン芸術士・ぴんちゃんさん、素晴らしいです!
みんな絵具でドロドロです。 そうそう、今日の活動のテーマは「ドロドロ」でした!


活動の合間に水分補給やシャワータイムを取りながら、約1時間半の活動でした。最後は、シャワーで軽く絵具を落として、本格的には施設の中で洗い流してお着替えです。
ぴんちゃんさんが、濡れた足が靴になかなか入らなくて困っている子どもを見つけて、「困ったら何でも言うておいで!困った時にはこうやって助けてもらうんやで!」という声がけも。

出来た作品群です。子どもたちの本能に任せて描いた今日の痕跡です!



最初は、ボディーペインティングをするのかな?くらいに思っていましたが、いやいや、想像をはるかに超えた、面白い!素晴らしい!楽しい!活動でした。さすが、経験豊富に加え、懐の深さと子ども心を持ったぴんちゃん芸術士!すごいです!
ここまでやるか!ということを自由にやらせてくれる西春日保育所もすごいです!
「芸術士さんが定期的に来て活動してくれるようになってから、園で働く保育士さんたちの心もこういった活動の大切さが分かってくれて、変わっていたんですよ。今回のように子どもたちと子ども目線で思う存分一緒に遊ぶようになってくれました。」と園長先生がおっしゃっていました。
絵具でドロドロになった学生たちも「こんな体験をしたのは初めて!楽しかった~!こんな世界があるなんて!覚えることだけでなく体感は必要ですよね!絵の具が入ったボトルも簡単にフタを開けてあげるのではなく、軽くフタを閉めた状態で渡して、子どもに開けてもらうことが大事!ということも教えてもらいました。この園に就職したい!顔に着いた絵具落ちるのかな?」などなど、興奮冷めやらぬ状態でした。
指示をしないこと、いろいろなもの・ことがある中で適量や加減、不便さを知ることの大切さなどをたくさん学ばせてもらいました。そして、無駄のように見えて「とても大切な無駄の時間」を体験させてもらいました!
素晴らしい活動に参加させていただいたぴんちゃん芸術士さん、西春日保育所の皆様、本当にありがとうございました!